just between us

I broke my rules for you.

残像


連れて行きたい店がある

そう誘われた場所は

入口がどこにあるかわからない隠れ家のよう


テーブルにもカウンターにも、お金のかかりそうな綺麗な女性を連れた殿方が並んでいる

役不足を少しは補ってくれるかもしれない真紅のソールのピンヒールを履いてきて良かった


「お久しぶりですね」

マネージャーが彼に挨拶をする

私はちらりと彼を見て、笑いをこらえる


こんなお店、まず家族とは来ないよね

ましてや男性同士なんてあるはずないよね


慌てて何か言い訳していたけれどバレバレですよ

ふふ


かつての誰かの残像が残っている場所に違う女を連れて行くのは、その誰かに失礼じゃなくて?

ピピビピッ

微笑みながら反則の笛を小さく吹いた





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ふたりで偶然見つけた、美味しくて雰囲気の良いこぢんまりとしたお店。近くに行くことがあっても、あのお店にだけは私以外の誰とも一緒に行かないでねって、約束をさせた。


とっても贅沢なワイン、ごちそうさまでした。

はりせんぼん

あなたを嘘つきにしたくないから

叶わないかもしれない約束は

しないで




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少し先にあるわかりきった未来のことを思い浮かべるのは、いつも苦手。私はもう充分嘘つきだわ。

投資

赤い文字の某C。

その化粧品ブランドのボディオイルは以前から使っていたのだけど、気の向いた時にちょこちょこ程度。

そんな適当だった私が、ありえないすべすべ!とかいう彼のお世辞にも乗せられて、お風呂あがりのお手入れが大事な日課に。

オイル、ボディ用美容液、バスト専用、中でも一番の感激はマッサージクリーム。

マッサージクリームなのに翌朝のしっとり滑らか感は、自分でも触っていたくなるほど。



お手入れをした身体は正直!


お値段も正直!





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散財じゃなくて投資です。(もちろんハイリターン目指します)


危機管理的には、香りは全然甘々ではなく男性にはむしろ妙な匂いに感じる類なので、家で使っても浮かれモードを出しすぎることなく怪しまれません。最近ストッキングがなんとなく引っかかるようになって、、、と殿方にはわからないそれっぽい理由も。